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どんなもしもが 君の未来に わりこんでも かまわないさ 僕はずっと 味方さ
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《No.8》やる気を活用するためのサポートをする

〈8-5〉短所を長所として見る

ある年の12月。
塾に来ていた中学3年生のKさんが
入口のカウンターの前で一人で叫んでいました。

「自己PR書が書けないよ~!あ~、どうしよう~!」

自己PR書とは、公立高校前期選抜の提出書類の一つです。
毎年この時期は、自己PR書の書き方で悩む子がたくさんいます。
塾では、まず自分で書いてきてもらい、一緒に手直しをしてくようにしています。
何事も、自助努力が大切です。

ところがKさんは、ヘルプのオーラを全身から出していたので、
タケダは一緒に考えることにしました。

「それで、書けないって何が書きにくいの?」
「自分の長所。だって、長所がないんだもん!」
「長所がない?!」
タケダは言葉を返しながら、それは驚きだという顔をして見せました。

「そう、長所なんてないもん。短所ならいっぱいあるのに!」
「そうか、短所ならいっぱい見えるんだね~」

相手の言葉を返しながら、少しずつ語尾を変え、意味を変え、
視点を変えるように、あいづちを打っていきました。

「ホント、嫌なところばっか!」

そう続けるKさんに、タケダはなだめるように続けました。

「まぁ、短所と長所は表裏一体、表と裏の関係だから、
 短所も見方を変えれば長所になると思うんだよね。
 俺から見たらKさんはたくさん長所を持っていると思うし」
「そんなことないよ~。自分嫌いだもん」
「じゃぁさ、短所なら言えるんでしょう?」
「うん、言える」
「そうしたら、それらをまず紙に書き出して、
 一つずつ長所になるように書き変えていかない?」
「え~、書き変えるなんてできないよ~」
「うん、大丈夫。そこはお手伝いするから」

タケダに促され、Kさんは自分の短所をどんどん出していきました。

「まず、人に厳しいでしょ。そして口が悪くて、頭が悪い。
人に厳しいくせに、自分には甘い。うるさい。よくしゃべる。…」

そうやって7~8個書き出したものを2人で見ながら、
プラスの印象になるように、書き変えていきました。
コーチングでいうリフレーミングと方法です。
(参考:「リフレーミング」)

この時タケダが意識したのは、一般的に言えるかどうかよりも、
Kさんにとってしっくりする言葉かどうか。
いくつかの視点を伝えながら、本人に確認していきました。

「人に厳しいというのは、自分にも厳しいからできることでもあるよね」
「そうかな~。自分に甘いよ」
「う~ん、部活ではどうなの?あれだけ上手なんだから、結構自分にも厳しくしているんじゃないの?」
「まぁ、部活はね」
「言葉を変えると、真剣とか、基準が高い、とも言えるよね」
「はい、部活は真剣です」
「だよねぇ~。あとは、人に厳しというのは、相手にもっと頑張ってほしいという期待をかけていることでもあるし、応援したり励ましたりする意図があるのかもしれないね」
「あ、後輩の面倒見は良いです。いつも励ましています」

Kさん本人の口から、自分の長所が出てきました。

同じように他の短所も長所やプラスの意味にリフレームしていきました。

 ・口が悪い
  ⇒ 率直、素直、言うべきことを言う、はっきりしている、裏表がない
 ・頭が悪い
  ⇒ (勉強に関しては)できていない人の気持ちがわかる、優しさ
    (勉強に関しては)他人に厳しくない、勉強以外に興味関心を持っている
 ・自分に甘い
  ⇒ (自分に甘いと思っているということは)向上心がある、基準が高い
 ・うるさい・よくしゃべる
  ⇒ 明るい、活気がある、人を引き付ける話ができる
  ※それだけよくしゃべるんだから、頭が悪いとは言わない

言葉や意味を書き変えると、Kさんは、少しにこやかに、穏やかに、
それでいて真剣に自己PR書を書いていました。

 

「自分の長所がわからない」というのは、なにもKさんに限った事ではありません。
思春期の子にはよくあることです。

もしも周りの大人たちが、

 ・短所を長所として見る
 ・マイナス面からではなくプラス面から見る

というサポートをしてけば、
その子の自己受容の範囲が広がり、自己信頼感が深まり、
自信がやる気となって、勉強や活動に表れてくることでしょう。

あなたが関わる身近な子は、どんな良い面を持っていますか?
ふだん気になることも、見方を変えればどんな良い面を持っていますか?

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《No.8》やる気を活用するためのサポートをする

<8-4>霧を晴らす(後半)

●現状を明確にする

入試直前の2月。塾内で多くの受験生が自習に来ています。
中学3年生のSさんも同じく、塾に毎日のように自習に来るようになりました。
後期入試に向けて、切羽詰まった表情で受験勉強に取り組んでいます。

ある時、不機嫌な顔でタケダに言いました。

「勉強しているのに、全然点数上がらない~!どうして!」

怒っているのに今にも泣き出しそうな表情が、彼女の心境を物語っています。
タケダはSさんを席に座らせて、話を聴きました。

Sさんが興奮しているのが少し冷めるように、一通り話を聴いてからタケダは話しだしました。

「そっか~、頑張っているのに点数が上がらなくて困っているんだ~。
 それは確かに嫌だねぇ。最近、Sさん頑張っているのは俺も知っているし、
 何とかしたいねぇ」

一呼吸入れ、少しテンションを高め、明るく続けました。

「ところで、最近見違えるように頑張っているけど、1日何時間勉強しているの?」
「うんと~、学校から直接塾に来て9時までやっているから~、5時間くらいやってる!」
「おぅ、5時間かぁ、受験生の基準をクリアしたねぇ!すばらしい」

タケダは、紙に「5時間/日」と書きながら続けました。

「それで、1日5時間勉強し始めたのはいつから?」
「前期(試験)の発表後だから、1日からかな」
「1日から。ということは、始めてから今日で5日目。5時間×5日で…?」

タケダは式を紙に書き出しながら、Sさんに視線で答えを促しました。

「25時間」
「うん、25時間。5教科で割ると1教科あたり…?」
「5時間、……!!」

そう言ってSさんは大きく目を見開き、口元をゆるめました。

「気がついたようだね。確かに最近頑張っているけど、
 1教科あたり5時間だと、まだ成果は見えないかな。
 定期テストの勉強1回分に満たないくらいだからね。
 けれど、この調子で頑張って行けば、あと17日あるから、
 1教科あたり17時間はできるから、もう少し点数を上げられると思うよ」

その後Sさんは泣き事を言わずにやるべき事を必死に取り組んでいました。
1日6時間取り組む日もあり、恐らく「このままで大丈夫だろうか」という不安や危機感はあったと思います。しかしそれは健全な範囲であって、不安に押しつぶされて、やる気が萎えるようなことはありませんでした。
結果は、やるべきことをやっている人にはついてくるものです。
Sさんは見事、志望校に合格しました。


「頑張っているのに成果が出ない!」
というときには、それまでの質が低いか、量が足りていないかののどちらかです。
(あるいは、成果が出ているのに出ていないと感じている、ということもあります)

Sさんのケースでは、彼女が通った足跡を明確にすることで、
彼女自身が、量が不足している事に気がつき、心の霧が晴れました。
霧が晴れれば、前に進むだけです。
もともと、進むべき目標も、やる気もあったのですから。

《やる気のトリセツ(取扱説明書)》を連載でご紹介しています。

前回までの内容はこちら
⇒ やる気のトリセツ(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)(8)


《No.8》やる気を活用するためのサポートをする

<8-4>霧を晴らす(前半)

「やろうと思うのだけれど、何をすればいいのか分からない」
「どのように勉強すればいいのか分からない」
「何が分からないのか分からない」

学習塾でよく耳にする言葉です。
また、次のような言葉もよく耳にします。

「今のままで良いのか漠然と不安」
「頑張って勉強したのに、なんで成果が出ないの!?」
「I高校に行きたい!でもまだ2年生だし、部活が大変だから、3年生になったら頑張る」

これらに共通するのは何でしょう?
それは、「明確でない」ということです。
「明確でない」というのは、目の前に霧がかかっているようなものです。
すると、「やる気があっても行動できない」ことがよくあります。

明確でないから行動できないのならば、明確にすれば良いでしょう。
霧を晴らせば一歩踏み出せるのです。


●「方法」を明確にする

中学2年生のMさんは、「やる気があっても行動できない」典型でした。
1学期期末テスト3週間くらい前にMさんが塾に自習に来ました。
いつもより早い段階で来ていて、「やる気」が感じられます。
ところが、席に着いてから数分後、私のところに来て言いました。

「社会の勉強の仕方が分からない。どうすればいいの?」

子どもたちは「知らない」ことを「分からない」という言葉でよく表現します。
Mさんのこの「分からない」も、「知らない」の意味でした。
「学習方法」を知らないのなら、それを教えるのが最善です。
こんなときは、コーチングよりティーチングの方が機能します。

「今までどのように取り組んできたの?」
「このやり方は良いんじゃない。効果的なやり方だと思うよ」
「さらに良くするにはこうしてみたら?」
「ここは、こうすると効果的だよ」

そんなやり取りをしながら問題集の使い方やら教科書やノートの活用法を説明し、
「学習方法」を明確にしていきました。

素直なMさんはそれを実行したので、
今まで50点台だった社会のテストは、毎回80点を超えるようになりました。
社会の内容は一切教えず、「学習方法」を明確にしただけでした。


●「行動」を明確にする

その後、Mさんは定期テスト前になると私のところにやってきて
「何をすればいいかなぁ?」
と聞くようになりました。

この時は、Mさんはやり方もやるべきことも知っていますし、体験もしています。
知っていることを思い出したり、やることを決めたりするときには、
ティーチングよりコーチングの方が機能します。

そこで私は、
「何をすればいいかなぁ?」とオウム返ししたり、
「Aさんは何をすればいいと思う?」と質問したりしました。

するとMさんは、
「あれをやって、これをやって、……、時間は、……」
と自分で考え、自分で決めて、紙に書き出していきました。
決めること、紙に書き出すことで、「行動」を明確にして行ったのです。

書き終えると、
「よし、やろっ!」「あ~、やんなきゃ!」など、
その時々の言葉を発しますが、必ず、行動に結びついていました。
すばらしい!


●何を明確にするか?

やる気があっても「何をどのようにすれば良いのかわからない」のでは行動に移せません。
そんなときは、「方法」や「行動」を明確にするサポートをすることで、
子どもが「やる気」を効果的に使えるようになるでしょう。

また、「方法」や「行動」以外にも、「目標」や「現状」「抱えている課題」
「目標と現状のギャップ」「活用できる時間」などを明確にすることは、
子どもの助けになります。

次回に続きます。

《やる気のトリセツ(取扱説明書)》を連載でご紹介しています。
 

前回までの内容はこちら
⇒ やる気のトリセツ(1)(2)(3)(4)(5)(6)(7)

《No.8》やる気を活用するためのサポートをする

<8-3>評価をせずにありのままを受け止める

心のブレーキは、「失敗に対する恐怖心」だけではありません。
「他人の評価に対する恐怖心」もまた、心のブレーキになります。

たとえば、次のような子はいませんか?

 ・悪いテスト結果を隠そうとする
 ・苦手意識のあることを避ける
 ・ウソをつく
 ・親や大人の期待を先読みして行動する
 ・自分がどのように見られるかを意識して、相手に合わせようとする

これらは、「他人の評価に対する恐怖心」が行動に表れたものです。
もちろん、これらは人が社会に適応していくために必要な
健全な心の働きでもありますから、決して悪いことではありません。
ただし、過剰に適応しすぎると、「自律」ではなく
他人の評価で生きる「他律」するようになります。

親や先生の期待に応えようと、一見頑張っているように見える子でも、
「他律」で生きる子は、自分なりの目的意識は持っていないので、
期待されないと取り組まないようになります。
そして、従順であることに疲れると、ときに激昂し、ときに哀れっぽくなり、
場合によっては、神経症や心身症などを患うこともあります。
大事なテスト前になると、お腹が痛くなる子が周りにいませんか?


では、どんなことが原因で、「他律」で生きるようになるのでしょうか?
考えられる要因は様々ですが、
その子の気質と、周りの環境が大きいようです。

一般的には、身近な親や先生が、常に厳格、頑固、強制などの態度をとり、
命令、禁止、批判で子どもを監督していると、
「他律」で生きるようになりやすいようです。

「早くしなさい」
「それはダメだって言っているでしょう」
「私の言う事を聞きなさい」
「なんでそんな簡単なこともできないの!」

こう言う言葉はかけたくないものです。
たとえ、それらの行為が、子どもに対して愛情を持っていたとしても。


では、どうすれば「他律」にならずにすむのでしょうか?

対処法は様々ですが、
「他人の評価に対する恐怖心」が原因であるならば、
・良い悪いの評価をせずにありのままを受けとめる
・指示・命令や誘導・強制ではなく、
自分で考え、自分なりの意思を伝えるように促す
ことが効果的だと思います。
そのためには、まず、安心・安全の場を作ることが最も大切なことでしょう。
 

一つ、事例を紹介します。

-------------------------------------------
中学生のA君は、学習塾の授業中、私が席の近くを通るだけでビクつく子でした。
意識が目の前の学習ではなく、周りに向いています。
親や先生の言葉には「はい、わかりました」と
その場は全てを受け容れる態度をとります。
テスト結果はほとんど持ってきません。
他人の評価を過剰に意識している典型的な「他律」で生きている子でした。

そんなA君も、時とともに徐々に変わっていきました。
私が席の近くを通っても、目の前の学習に集中するようになりました。
「数学のこことここがわからないから、もっと教えてほしい」
と自らの苦手単元をオープンにし、自ら要望するようになりました。
この変化は、書面では表しがたい、とても大きな変化です。
「A君の人生が変わった」と私は確信しています。

ではどうしてこのような「他律」から「自律」へと変化していったのでしょうか?
一番の要因は、母親の関わり方が変化したことだと思います。

A君が小学生の頃、母親は
「あれをしなさい!これをしなさい!」
「あれはダメ!これはダメ!」
「何を考えているの!それはやっちゃいけないと言ったでしょう!」
と命令・禁止・批判で支配しようとしていました。

また、子どもに対する不安から、自分でやらせた方がいい細々としたことまで
「手出し口出し」をする過干渉でもありました。

そして、上手くいかないことが続くと、
「もう勝手にしなさい」
と突き放すことも度々あったようです。


そんな母親も、A君が中1の終わり頃になるとずいぶんと変わっていきました。
不安を抱えながらも、支配したい欲求をだんだん手放すようになり、
A君本人の意思や選択を尊重するようになっていきました。

ときに「手出し口出し」しすぎることもあったようですが、
結果を期待するのではなく成長を信頼し、
A君の味方となって安心・安全の場を作るよう心がけていました。

この変化は、面談に来る母親の表情や態度、姿勢によってはっきりと見て取れました。
とても大きな変化です。
このために、どんなに悩み、苦しみ、自らを律してきたことでしょう。

母親の努力が功を奏して、A君は前述したように、自律していったのですが、
A君が「他律」から抜け出し「自律」するまでの変化には、数年を要しました。
一度、「他律」「で生きるようになると、「自律」するまでに時間がかかるようです。
しかし、その後の長い人生を考えれば、貴重な数年だったのではないでしょうか。
A君と母親に拍手!!

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愛するがゆえに厳しくしてしまうことがあります。
転ばないように心配するからこそ、手出し口出ししてしまうことがあります。
期待するがゆえに、他人と比較して、良い悪いの評価をすることがあります。
子を想う親、熱心な先生ほど、これらは手放しづらいことのようです。

それでも子どもが「他律」ではなく、「自律」できるように、手放しましょう。
「転ばないように心配するより、起き上がる練習をさせる」
「結果を期待するのではなく、成長を信頼する」
「行動を監視するのではなく、子どもの存在を見守る」
そんなスタンスで接したいものです。

そうして子どもが、自分で考え、自分で決め、
自ら行動する人として成長すれば、
周りに左右される「やる気」ではなく
自分の内側からわき出る「やる気」を自然と活用するようになることでしょう。
 

《やる気のトリセツ(取扱説明書)》を連載でご紹介しています。

前回までの内容はこちら
⇒ やる気のトリセツ(1)(2)(3)(4)(5)(6)

《No.8》やる気を活用するためのサポートをする

<8-2>アクセルを踏む前にブレーキを外す

「やる気はあるけれど続かない」
「やる気はあるけれど行動に移せない」

そんなことはありませんか?

そういう子どもをよく観察してみると、
「ブレーキをかけながらアクセルを踏んでいる」姿をよく見かけます。
やる気エネルギーを燃やしてアクセルを踏んでみたけれど、
心のブレーキをかけているからなかなか進みません。
それどころか、エンストして故障の原因になりかねません。

そんなとき、周りの大人はどんなサポートができるでしょうか?

「もっと頑張れ!」
と叱咤激励することでしょうか?
アクセルを何度踏んでも同じことですね。
ちょっとつらいです。

「あなたのゴールはどこ?そこにはどんなワクワクすることが待っているの?」
と夢や目標、ビジョンを語り、未来に希望を見出すことでしょうか?
いくらガソリンを入れても、またエンストは起こるでしょう。

アクセルを踏むときは、ブレーキをかけないのが原則です。
まずは心のブレーキを外すお手伝いをすることが大事なのではないでしょうか?


心のブレーキは「恐怖心」によって作られています。
恐怖心は多くの場合、過去に失敗したときに味わった苦い体験から生まれます。
そして、未来も同じことが起きるのではないかというマイナスの予想、
ある意味思い込みから生まれます。
思い込みですから、それは変えることができるはずです。

心のブレーキを外すとき、私は子どもに次のようなこと聴いたり話したりします。

「過去に起こった失敗は、未来でも必ず同じことを繰り返すのかな?」
(→「いつも同じことの繰り返し」という思考の枠を外す)

「過去に、始めは上手くいかなかったけれど、だんだんできるようなったことは何?」
(→過去にできたこと、成長してきたことを聴く)

「私もこんな失敗をしたよ。でもそのおかげで今の自分がいるんだ」
(→自分の失敗体験、そこから得た経験を語る)

「過去の(失敗)体験から、あなたが学んだことは何?」
(→体験を糧に学びや成長につなげる)

「この経験を次に活かすとしたら、どんなことができると思う?」
(→未来の選択肢を広げる)

「(答えを受けて)あぁ、あるほどね。
それをやったら、未来は過去に起こったことの繰り返しではなさそうだね。
少なくとも、過去の苦い体験の時とは違った行動を取れるわけだから、
違う結果が待っているだろうね」
(→未来は選択することができ、過去と違った結果を生み出せるイメージを持つ)


そんな問答をしてから、時間の余裕と相手の気持ちの余裕がある場合、
私は最後に言葉を持ち帰ってもらうようにしています。

「今話したことを、ちょっと紙に書いてみよう」
「自分の中でキーワードとなるものはどれだろう?」
「アクセルを踏みたいときにまたブレーキがかかるときはあると思うのね。
 今までの習慣だから、変えるのに2~3週間くらいかかるかもしれない。
 それは人間だったら誰でもそうだから、そうなっても責めないでほしいのだけど、
 そんなときに自分にどんな言葉をかけたら、心のブレーキをゆるめることができそうかな?」
「いいねぇ。その言葉を紙に書いておこうか」

そうやって紙に言葉を書いてもらい、
机の前に貼るなり、持ち歩くなり、筆箱に入れておくなり、
自分がよく見れるように環境を整えておくと、
この話の効果が高まるようです。


目の前の子どもが、ブレーキをかけながらアクセルを踏んでいる姿を見た時、
あなたはどんなサポートをしますか?

 

※1:強い過去の苦い体験、トラウマになるような体験に関しては、
 素人が手出しすることではないので、
 プロのカウンセラーに任せるようにしましょう

※2:過去の辛い体験を話しているときは、
 「『過去』にそう思ったのね」をはさみながら話を聞くと、
 『現在』の感情と少しは離れることができ、
 落ち込みすぎずに話しやすいようです。

※3:心のブレーキ=「恐怖心」は、悪い物ではありません
 人間や動物ならだれもが持っている、
 生きていくために必要な、危険を回避のシステムです。
 ですから「心のブレーキがかかっている自分はダメな存在だ」
 と相手が思い始めたら、そうではないことを伝えると気持ちが楽になります。
 ブレーキを外したいのは、アクセルを踏みたいときですね。
 



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